障がい者向け戸建てグループホームはこんな人に向いています

近年少しずつ増えてきている障がい者向けグループホームですが、大きく分けると「戸建て型」と「アパート型」という種類に分かれています。

それぞれに特徴があるため、まずはその特徴を知った上で、自分に合った施設を選ぶ必要があります。

そこでここでは障がい者向け戸建てグループホームに向いている人について紹介していきたいと思います。

1.戸建てタイプのグループホームとは

戸建てタイプもアパートタイプも基本概念としては同じです。

障がい者総合支援法に基づいて、障がいを持った人が自立して生活していくための住居として役割を果たす施設となっています。

もちろんどのような施設でもグループホームとして利用してよいというわけではなく、消防法や建築基準法の基準を満たす必要があります。

条件を満たすように改修されていれば、新築でない既存の一戸建て住宅をグループホームに転用することも可能となっています。

既存の一戸建てをグループホームとして利用するためには以下の条件を満たす必要があります。

対象とする建築物

  • 障害者総合支援法に基づく共同生活援助の用に供するものであること
  • 既存一戸建て住宅を転用するものであること

主な運営管理要件

  • 入居者数は新築は2名以上10名以下、既存建物は2名以上20名以下
  • 歩行介助がなければ避難できない入居者の居室は、避難階に位置すること
  • 夜間支援従事者等の配置又は災害発生時の有効な連絡体制、避難体制がとられていること 等

主な施設、設備要件

  • 建築物の延べ床面積が200平方メートル未満であること

 ※200㎡以上の場合は、寄宿舎への用途変更等必要となる

  • 床面積が100平方メートル以下の階又は居室の床面積100平方メートル以内ごとに準耐火構造の壁若しくは防火設備で区画されていること
  • 各居室の出口から屋外への出口に至る歩行距離が8m以下

 (各居室及び避難通路(廊下)の内装仕上げが難燃材料の場合は16m以下) であること 等

2.戸建て型グループホームの特徴とは

戸建て型グループホームは名前が示す通り、入居者は一戸建ての住宅に住んで支援やサービスを受けるというものになります。

一般的には食堂やリビング、トイレなどが共有スペースとなっており、シェアハウスのように入居者が共同生活を送っていくこととなります。

入居者個人の部屋はありますが、他の誰かと一緒に過ごす時間が長くなっており、一人の時間が少ない代わりに他人の目が届きやすいというメリットがあります。

スタッフ、世話人、支援人は食事や風呂、トイレの介助等行っています。

比較的自立した方が居住するアパート型グループホームでは支援しきれない、対応しきれない部分も対応できるということがありますので、利用者は安心して利用することが可能となります。

しかし、その反面、支援する側の負担は大きくなります。

スタッフは多く必要になりますし、場合によっては障がいの度合いが強い利用者が多いため、そういった方が多いホームは業務量も多くなる傾向があります。

3.戸建て型グループホームの入居条件と目的は

障がい者グループホームを利用することができるのは、

  • 身体障がい
  • 知的障がい
  • 精神障がい
  • 難病患者

に該当する人となっており、18歳以下は原則として利用することはできません。

また、65歳以上の場合は、「65歳になるまでに一度は障がい福祉サービスを受けたことがある場合のみ」という条件を満たしていると利用可能となります。

障がい者総合支援法における「障がい支援区分」によって世話人や支援人、スタッフなどの配置基準が変わってくることとなりますので、まずは支援区分の判定を受けることとなります。

支援区分は「1」~「6」までの7つの区分に分かれており、数字が大きいほど支援の度合いが強いと判断されます。

障がい者グループホームでは、障がいを持った人が地域の中で支援やサポートを受けることで自立して生活をしていくことを目的としています。

施設には専門のスタッフが常駐しており、その人の障がいの度合い応じて食事や入浴などのサポートを受けることが可能となっています。

また、施設で行われるイベントやレクリエーションを通じて他者とコミュニケーションをとることができるのも大きなメリットと言えます。

これらは戸建て型、アパート型問わず共通のものとなっています。

違うのは施設で生活をする人数であったり、スタッフの数、サポートの度合いなどです。

それらも含めて自分が入居する施設を選んでいくと良いでしょう。

まとめ

アパート型グループホームはプライベート空間が強く確保されているというメリットがある代わりに他人の目が届きにくいというデメリットがあります。

逆に戸建て型グループホームは他の人と一緒に生活する時間が長いために、他人の目が届きやすいという特徴があります。

それぞれの特徴を知って、自分に合った施設を選んでいきましょう。