グループホームのレクレーションの持つ意味とは

グループホームで行われているレクレーションは交流イベントとしても利用されることが多く、コミュニケーションをとるものとして重宝されています。

また、レクレーションはそれだけではなく、体や脳の活性化、リハビリとしての意味もあるというものです。

そこでここでは、グループホームのレクレーションが持つ意味について紹介していきたいと思います。

1.レクレーションが行われる意味とは

人間は高齢になっていくにつれて、脳の機能や身体機能、体力などが低下していきます。

まして障がい者向けグループホームの利用者である障がい者の中には日々、積極的に運動をしないという人が多いのも事実です。

これは身体機能としてできないというのではなく、「高齢だから」「障がいがあるから」「面倒だから」といった理由を自分で決めてしまうことで行わなくなっているということが多いのです。

こういった理由で体を動かさない、運動をしない状態が続くと、骨、筋肉、関節などの機能が低下していき、運動ができない体になっていくのです。

これは体だけでなく「脳」についても同様のことが言えます。

こうした状態を改善するために行われているのが「レクレーション」です。

「運動」「スポーツ」と呼ばれる激しく体を動かすものは、したくない、できないという人でも楽しく体を動かしながら適度な運動を取り入れることができるのがレクレーションなのです。

レクレーションにも色々な種類のものがあります。

「体を使う」「頭を使う」「指先を使う」「音楽を使う」というものや、それらのいくつかを組み合わせたものもあります。

頭を使ったり、指先を使うことによって脳が活性化することにつながり、認知症の予防や進行を止めるといった効果が見込めます。

また、軽く体を動かすことで身体機能を維持することも期待できます。

さらに同居している人たちと一緒にレクレーションを行うことで、入居者が孤独に陥ることを防ぎ、周囲の人たちと交流すること、社会性を維持することも可能となります。

このようにレクレーションは単純に楽しく遊ぶというだけではなく、さまざまな効果が期待できるものなのです。

2.体を使うレクレーションの意味とは

レクレーションの中でも大きな意味合いを持つのが「体を使う」ということです。

日常生活において体を動かす機会が減ってきた高齢者や障がい者の人にとって体を動かすレクレーションは非常に重要なものとなります。

介護が必要な人も、サポート受けながら無理をしない程度に体を動かすことによって機能回復や機能維持が見込め、自立支援サポートにも関係してきます。

もちろん、介護が必要ない程度の障がい者にとっても軽く体を動かすことは重要なことです。

軽く体を動かすことによって代謝を高め、自律神経を整えることにつながります。

自律神経が整ってくると食欲が出る、快眠できるといった健康な生活を送ることにつながってきます。

体を動かすレクレーションは訓練としての要素も持っているため、できる限り楽しく、ゲーム的な要素を持たせたものを行うことがポイントとなります。

また、障がいによっては、車いすを利用している人、それほど体をスムーズに動かすことができないという人もいます。

そうした人でも参加できるような、椅子に座ったままで手足を動かすものであったり、軽い体操をしたりという誰でも参加できる内容にすることが重要です。

3.頭を使うレクレーションの意味とは

脳トレやクイズを利用したレクレーションは、簡単な言葉遊びや計算、なぞなぞなどを通して脳を使って楽しむレクレーションとなっています。

若い人たちにも「脳トレ」は広まっていますが、もちろん高齢者や障がいがある人が行うことにも大きな意味合いがあります。

こういった脳トレを行うことで脳の働きを活性化することにつながるのです。

脳トレによって、「考える」「判断する」「決断する」「挑戦する」といったことが可能となり、脳を活性化することにつながっているのです。

よく行われているのは、漢字、ことわざ、なぞなぞなどの誰でも参加しやすいものや、簡単で単純な計算を解いていくもの、パズルなどを解いていくものなどとなっています。

これらは認知症の予防にも効果があります。

頭を使うレクレーションで注意しなければならないのは、「難しすぎる」「ルールが複雑すぎる」「競争性が強すぎる」といったものにはしないということです。

4.指先を使うレクレーションの意味とは

障がい者向けグループホームで多く行われているのは指先を使うレクレーションです。

手先、指先などを使うことは脳を活性化させる、認知症の予防につながるだけでなく、参加している人がどの程度指先を動かすことができるのかを知ることができるものでもあります。

折り紙、お手玉、紙でっぽうといった簡単なおもちゃを作ったりすることは、作ることにも意味合いがあるだけでなく、昔を思いだしたり、実際に使って遊んでみたりと色々と楽しめるものとなっています。

作品を完成させるということが達成感につながることも重要なポイントです。

完成品は部屋に飾ったり、誰かにプレゼントしたりすることで活用することもできます。

まとめ

レクレーションには「他者と交流をする」「コミュニケーションをはかる」「体を動かす」「脳を活性化させる」といった意味があります。

楽しく遊びながら行うことで、それらを行うハードルはさらに低くなっていくでしょう。