福岡市のグループホーム支援の取り組み
障がい者向けグループホームは全国的に展開をされていますが、特に力を入れている自治体もあります。
「福岡市」もその一つであり、利用者や運営しようとしている人に対してさまざまな支援が行われています。
そこでここでは、福岡市の行っているグループホーム支援の取り組みについて紹介していきたいと思います。
1.障がい者向けグループホームの開設を支援
福岡市では障がい者が安心して地域で生活をしていくことができるように、障がい者向けグループホームの開設、設置を促進するための支援を行っています。
「福岡市障がい者グループホーム開設応援サイト」では、福岡市内に障がい者グループホームの開設を希望する法人を対象に、障がい者グループホーム向け不動産物件に関する情報、補助制度、建築基準法上の取扱い等、障がい者グループホームの開設に役立つ情報を提供し、障がい者グループホームの開設を応援しています。
1-1.不動産物件とのマッチング
福岡市内に障がい者向けグループホームの開設を希望している法人が求める不動産物件の確保を支援するために、
・障がい者グループホームの開設を希望する法人(障がい者グループホーム開設希望法人)
・不動産物件の紹介等に協力する宅地建物取引業者(不動産協力店)
の情報を掲載し、それぞれをマッチングさせる場所を提供しています。
ただし、不動産取引に関する仲介や斡旋は行っていません。
ここでいう不動産協力店とは以下の要件を満たす宅地建物取引業者を指します。
・福岡市内にある障がい者グループホームとしての利用が可能な不動産物件(土地・建物)の紹介を行うこと
・上記物件のオーナーとの交渉の際の協力等を行うこと
・関係法令(宅地建物取引業法、障害者差別解消法等)を遵守していること
・不動産協力店の代表者、役員及び職員が、福岡市暴力団排除条例(平成22年福岡市条例第60号)第2条第2号に規定する暴力団員又は同条第1号に規定する暴力団若しくは暴力団員と密接な関係を有する者でないこと
1-2. 障がい者グループホーム開設希望法人の情報
こちらでは福岡市内に障がい者グループホームの開設を希望する法人(障がい者グループホーム開設希望法人)の情報を提供もしています。
ここでいう障がい者グループホーム開設希望法人とは以下の要件を満たす法人を指します。
・おおむね2年以内に、福岡市内に障がい者グループホームの開設を希望する法人であること
・関係法令(障害者総合支援法、障害者差別解消法等)を遵守していること
・開設希望法人の代表者、役員及び職員が、福岡市暴力団排除条例(平成22年福岡市条例第60号)第2条第2号に規定する暴力団員又は同条第1号に規定する暴力団若しくは暴力団員と密接な関係を有する者でないこと
2.補助金の交付について
福岡市では福岡市内に障がい者グループホームの設置を支援するために補助金の交付を行っています。
2-1. 共同生活住居の設置に対する補助
事業名:令和3年度福岡市障がい者グループホーム設置費補助事業
補助対象:グループホームを行う者として福岡市の指定を受けた事業者、または指定を受けることが見込まれる事業者
補助の内容:共同生活住居の設置に要する以下の経費の補助
備品購入費(※サテライト型住居はなし)
礼金・保証料等
家賃
改修費・消防用設備
補助上限合計額 150万円(サテライト型住居の場合は、20万円)
※重度障がい者が入居する場合の上限額は300万円
2-2. 事業所の運営に対する補助
事業名:福岡市重度障がい者グループホーム運営費補助事業
補助対象:福岡市内に所在するグループホームにおいて、重度障がい者(福岡市において支給決定を受けた、障がい支援区分6の障がい者とする)の受け入れを行う事業者
補助の内容:重度障がい者の受け入れに必要な経費の一部を補助。
年額679,000円(障がい支援区分6の障がい者1人あたり最大)
3.市営住宅を活用した障がい者向けグループホームの運営法人の募集
こちらは、福岡市内において障がい福祉サービス事業の運営実績がある法人を対象とした支援です。
実施法人の決定:
活用できる住居が選定された場合に意向調査を行い、実施を希望する法人を募集しています。
実施法人については、実施を希望する法人の中から抽選の方法により実施順位を決定します。
これらの方法により決定した高順位の法人から実施するものとし、諸般の事情により障がい者グループホームの開設に至らなかった場合は、次の順位の法人が実施となります。
実施する市営住宅:
住居の選定については、住宅都市局において決定します。
障がい者グループホームの基準を満たす対象住宅から、実施法人が希望する市営住宅を候補住宅とします。
市営住宅1箇所につき1法人とし、原則、既に実施した市営住宅を希望することはできません。また、同時期に希望する市営住宅が重複した場合は、法人間で協議のうえ候補住宅を決定します。
住宅都市局、保健福祉局、実施法人が、候補住宅の自治会等と協議を行い、最終的に住宅都市局が実施住宅を決定します。
まとめ
それぞれの自治体では障がい者向けグループホームの開設、設置に力を入れていますが、福岡市ではさまざまな支援を行うことでホームの開設支援を行っています。